ドラマ 良いこと悪いこと の第8話で、ついに“もうひとりのドの子”として登場した 瀬戸紫苑(通称“せとしおん”)。これまで謎に包まれてきた彼女の存在が明らかになったことで、一気に“黒幕”候補として注目が集まりました。
本記事では、せとしおんの直近の行動、作中に散りばめられた伏線、そして意味深なセリフ──それらを洗い出し、「なぜ彼女が怪しいのか」をひとつずつ検証します。
「ただの過去の被害者」なのか。それとも、忘れられた記憶の果てに“復讐者”として立ち上がったのか。あなたの予想を深めるための考察を、一緒に進めましょう。
- せとしおんの怪しい行動や伏線を時系列で整理
- 「ドの子」や音楽モチーフの深い意味を考察
- 黒幕か被害者か?複数の視点で真相を分析
せとしおんとは誰か?──“ドの子”再解釈
『良いこと悪いこと』のストーリーの中で、“ドの子”というワードは早くから登場していました。
しかし、第8話でその正体が瀬戸紫苑=せとしおんであることが判明し、物語は大きく動き出します。
彼女の存在は、これまで登場人物たちの記憶から“消されていた”という点でも、非常に意味深です。
「ドの子」と「どの子」の違い──名前と表記の意味
作中で印象的に扱われた「ドの子」という呼び方には、二重の意味が込められていた可能性があります。
ひとつは、音階の“ド”。これは、音楽室やリコーダー、ピアノなどのモチーフとリンクしています。
もうひとつは、「どの子?」という疑問形。つまり、“誰だったのか思い出せない存在”という皮肉が込められているのです。
第8話で明かされた瀬戸紫苑の正体と過去のいじめ
紫苑は、かつてのクラスで「夢を語る動画」に登場した少女のひとりでした。
しかし、現在のクラスメイトたちの中には彼女の存在をまったく覚えていない者すらいたのです。
その背景には、過去の集団いじめや、“見なかったことにされた”記憶が関係していると考えられます。
紫苑の存在を誰も語らなかった理由──。
それは、ただ忘れていただけでなく、あえて記憶から消そうとした者がいたのではないか。
この視点が、彼女の“復讐の動機”と深く結びついていると私は考えています。
せとしおんの行動と“怪しさ”──伏線になりうる描写
せとしおん=瀬戸紫苑の登場以降、その行動や表情には一貫して「何かを知っている者」の雰囲気が漂っています。
単なる被害者ではない、“仕掛ける側”の可能性を示すような描写も少なくありません。
ここでは、紫苑の怪しさを裏付ける具体的な伏線を振り返ってみましょう。
タイムカプセルのDVDに映っていた紫苑の笑顔と“夢”
タイムカプセルから出てきたDVDには、かつての同級生たちが順番に“将来の夢”を語る映像が収められていました。
そこに紫苑の姿が映っていたことは、間違いなく伏線です。
しかも彼女のパートでは、他の子とは違う編集・音声処理がされていたようにも見え、明らかな違和感を残していました。
ピアノ/リコーダーの音楽モチーフと「ドの子」の由来
「ドの子」というあだ名が単なる“あいうえお順”や音階だけの意味ではなく、音楽室=事件現場やトラウマの舞台とつながっているのは明白です。
紫苑が音楽と深い関係がある、あるいはピアノを弾いていた少女だったという描写もありました。
その上で、音階の「ド」がなぜ彼女を示すのか。
これは音階の始まり=物語の始まりを象徴しているのではないでしょうか。
その後の不登校・転校、卒アルの黒塗りと“消された存在”の演出
紫苑は、ある時期から学校に来なくなったと語られています。
その後、転校・引っ越しなどで「なかったことにされた」ような扱いを受けたことが、卒アルの黒塗りに象徴されています。
彼女の存在をあえて“消す”ための行動が周囲の大人やクラスメイトによって取られていたとすれば、
その怒りと悲しみが今の行動に直結していると考えるのが自然です。
“忘れられること”が何よりも残酷な罰であるならば、彼女の今の目的は「記憶を取り戻させる復讐」なのかもしれません。
意味深な台詞と暗示──“復讐”の影はここにある?
瀬戸紫苑の台詞や周囲の登場人物の反応には、表面だけでは読み取れない深い意味が込められているように感じられます。
とくに、“記憶”や“映像”に関する表現は、彼女の過去と現在を繋ぐカギになっているようです。
この章では、そうした意味深なセリフや間接的な暗示に注目していきましょう。
「忘れられた存在」「見られてはいけない映像」──DVDという証拠の扱い
物語中で、紫苑に関する映像──いわゆる「夢のDVD」は“見てはいけないもの”として扱われています。
これは単なるプライバシーの問題ではなく、「誰かが隠したい事実」が映っているからではないでしょうか。
森智也(博士)がそれを持っていた点も含めて、紫苑の映像=過去の罪の証拠としての意味を持っている可能性があります。
作中の他キャラの反応──“気まずさ”“後ろめたさ”が示すもの
紫苑の名前が語られたとき、クラスメイトたちが見せる微妙な反応も見逃せません。
「え、それ誰?」ととぼける者、沈黙する者──。
このリアクションには、明らかに「知っていたのに言わなかった」後ろめたさがにじみ出ています。
紫苑自身が多くを語らないのも、真相に“辿り着かせる”ための演出だと考えられます。
彼女が自ら暴露するのではなく、まわりが思い出し、罪を認識するという形で物語が進行している点は重要です。
こうした構造は、彼女が“誰かに復讐する”というより、“誰もが向き合うべき過去を突きつける存在”であることを示唆しているのかもしれません。
せとしおんは本当に“黒幕”か?──肯定派と懐疑派の視点
せとしおん=瀬戸紫苑の登場で「ついに黒幕が現れたのでは?」という声が高まっています。
しかし彼女の描かれ方には、黒幕としては“わかりやす過ぎる”演出も含まれており、視点を変えれば違う解釈も可能です。
この章では、彼女が黒幕であると考える派と、そうではないと考える派、それぞれの視点を比較してみましょう。
黒幕説を支持する理由
もっとも有力な根拠は、「存在を消された被害者=復讐者」という構図が成立している点です。
紫苑は過去に深い傷を負い、誰にも覚えられないまま排除された存在。
この背景が、現在の一連の事件を仕掛ける動機として十分であり、“正義のための制裁”という位置づけでの犯行も成立します。
また、映像・音・記憶といった演出が、彼女と強くリンクしている点も、黒幕候補としての信ぴょう性を高めています。
ただの被害者 or 共犯/協力者という可能性
一方で、紫苑が“直接の黒幕”ではなく、誰かに“利用されている”立場である可能性も捨てきれません。
例えば、博士・森智也との関係性や、事件のタイミングなどを見ると、彼女だけでは実行できない計画に見える部分もあります。
つまり、紫苑は「過去を知る者」として協力を仰がれた存在、あるいは被害者でありながら“語り部”という立場なのかもしれません。
物語構造的な“ミスリード”の疑い
さらに考えられるのが、紫苑の“怪しさ”は視聴者をミスリードさせるための演出である可能性です。
物語が終盤に差し掛かっているにも関わらず、彼女に明確な“犯行の手”が描かれていないこともその根拠になります。
もしも、紫苑が“本当の黒幕”ではなかった場合──。
ラストで「全く別の人物」が黒幕として浮かび上がることで、視聴者は「誰に共感していたのか?」を問われる展開になるかもしれません。
今後注目すべきポイント──次回以降のチェックリスト
物語はいよいよクライマックスに向けて加速しています。
ここからの展開を読み解くうえで、注目すべき伏線や、まだ明かされていない重要な要素がいくつか存在します。
この章では、次回以降で注目すべきチェックポイントを整理しておきましょう。
DVDの中身と“夢の絵”の意味のさらなる描写
タイムカプセルから出てきたDVDの全貌は、まだ明らかになっていません。
とくに紫苑の語った“夢”の真意や、映像に残された当時の雰囲気、声のトーン、編集の違和感などに注目が集まります。
また、夢の絵にどんな“暗号”や“感情”が込められていたのか──。
絵が心情の伏線として再登場する可能性は高いでしょう。
紫苑の過去を知る人物の証言/行動
今後のカギを握るのは、紫苑の過去を知っている人物の存在です。
例えば、森智也(博士)や、担任・保護者・警察関係者などが、“真実を知りながら黙っている”立場にある可能性も。
誰が彼女に共感しており、誰が彼女を“隠したい”のか。
その関係性を見極めることが、最終話を読み解くヒントになるはずです。
音楽(ピアノ・リコーダー)モチーフの再登場とその演出意図
ここまでたびたび登場してきた“音楽モチーフ”──とくに、「ド」の音とピアノ・リコーダーの演出。
これは単なる雰囲気演出ではなく、記憶のスイッチや“合図”として使われている可能性があります。
次回以降も、音の鳴るタイミングや旋律の変化に注目することで、登場人物の感情や記憶の揺らぎを読み解くヒントが得られるかもしれません。
まとめ:せとしおんは“復讐の鍵”か、それとも“傷だらけの被害者”か
『良いこと悪いこと』におけるせとしおん=瀬戸紫苑の存在は、物語の核心に迫る“謎”であり“感情の起点”でもあります。
彼女の過去には確かに深い傷があり、それが復讐につながっている可能性は否定できません。
しかし、その行動の裏には、単なる悪意ではなく、「なぜ私を忘れたのか」という叫びが込められているようにも思えます。
彼女は黒幕なのか、それともその黒幕に巻き込まれた共犯者なのか。
あるいは、ただ思い出してほしかっただけの、孤独な少女だったのか。
その答えは、最終話で描かれるであろう“誰が何を忘れていたのか”という記憶の回復と共に、明らかになるでしょう。
今はまだ、彼女を「犯人」と断定するには早すぎます。
しかし確実に言えるのは、紫苑の存在こそが、この物語の“鍵”であるということです。
これから真実が明かされていく中で、私たち視聴者自身も、忘れていた何かと向き合うことになるのかもしれません。
- せとしおん=“ドの子”であり物語の鍵を握る存在
- DVD・夢の絵・音楽モチーフに数々の伏線
- 彼女は黒幕か、記憶を問い直す象徴か
- “忘れられた存在”というテーマが物語の軸
- 今後は証言・音・表情の描写に注目
- 視聴者自身の記憶や感情も問われる展開へ


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